研修

第3回フジタの選び方~後期研修編ver2~

大野孝生 助手

2021/07/16更新

皆さんこんにちは。
藤田医科大学病院 救急総合内科です。
「フジタの選び方」第3回です!
今回は初期研修を当院で行った先生方にお話を伺ってきました。
外からくる先生方よりも、当科を間近でみていた時間が長い先生方はどのように当院を選ばれたのでしょうか?
人生は選択の連続です。
診療科を選ぶことは大きな選択でとても迷いますよね。
後で振り返った時、いい選択をしたと思えるような選択をしたいですよね。
自分と似たような境遇の先生がどうやって選んだのかはとても参考になるのではないでしょうか?
それでは今回もどうぞ!

~中島 理之先生の場合~

医者8年目の中島 理之と申します。
自分が後期研修及びその後も藤田医科大学病院救急総合内科に居続けている理由は、2つあります。
1つは医師としての不安を無くすため、もう1つは科の雰囲気でした。

私は藤田医科大学病院で初期研修を終えました。
お恥ずかしながら出来が良い方とは言えませんでした。
外来一つでも診断にまで時間がかかり、三次救急や重症患者なんて恐れ多いとも考えてました。
初期研修が始まった当初は、藤田の救急総合内科で少し内科を勉強して地元に帰ろうくらいで考えていました。
しかし、初期研修を終えて思ったのは、どこの科やどこの病院に行っても、必ず入院中に急変したり、歩いてくる重症患者さんがいるということでした。
自分がその病気を知らなかったから、自分が重症患者対応ができなかったから、その場に居合わせたのが自分だったからその患者さんは助からなかったということになるのはどうしても嫌だったのです。
自分は出来が悪い、勉強の効率も悪い。
出来が悪いのに内科をしっかり学びたい、重症患者管理、三次救急も出来るようになりたい、でもメンタルはそこまで強くない、、、
そうやって勝手に窮地に立った時、改めて思い浮かんだのが、藤田の救急総合内科でした。
初期研修の頃から研修医向けに定期的に勉強会を開いてくれたり、救急総合内科を研修した時もベッドサイドでの指導がありました。
患者診察を主体とした教育方針が、出来ないなりに体を動かす自分の性格にも合っていました。
後期研修を藤田の救急総合内科に選び、当初は上級医の先生方におんぶにだっこでしたが、その間しっかりと学ぶことができました。
今となっては救急科専門医を取得し、他の病院で初期研修医やICU看護師さん向けに敗血症や人工呼吸器の勉強会を開いたり、人生とはわからないものです。
これからも、できるだけ多くのことを藤田を通して学んで、患者さんへの治療・対応に還元して行きたいです。

自分が長く当科に在籍しているもう一つの理由としては、居心地がいいのもあります。
当科の方針として、産休や育休、有給等は積極的に取得するというのがあります。
プライベートがスカスカな自分としては少し複雑な気分でもありますが科全体の雰囲気がにこやかで仕事がしやすいのは確かです。
自分の休日は特になにをすることもなくぼーっとしてますが、現代社会にはそういうのも必要なのではないでしょうか。誰か教えてください。

~神田吉統先生の場合~

医師5年目の神田吉統です!
私は、前期研修を藤田医科大学で研修を行いました。
学生時代はGeneralistに興味があり、どちらかというと草食系でゆっくり物事を考えることが好きなタイプでした。
ただ前期研修医時代に、ERやICUで研修するうちに、重症病態や急性期治療に興味を持ちました。
「今やらないと一生急性期はできない」
という思いから入局しました。

藤田では当直では様々な疾患が運ばれてきます。重症多発外傷や熱傷などは苦手意識がありました。
ところが二人当直のため一定の休憩時間が確保でき、気軽に相談できる・さらに同じ科内のICU当直もいますので困ったらいつでも駆けつけてくれますので、非常に心強い体制となっています!

教育体制もZOOM導入のためますます充実しています。
毎週、レジデイと呼ばれる後期研修医向けの勉強会があります。
毎週「月曜勉強会」「レジデイ」「教授陣からの特別講義」などなど。
つい先日も、重症多発外傷の初期対応の勉強会があり多くのことを学びました。
当科にいると、勉強することはいっぱいあります。
医学の広さと深さを痛感する毎日ですが、generalistのやりがいを感じています。

先に紹介した勉強会だけでなく、当科はbedsideでの勉強を重んじています。
今は内科プログラムの研修中で、ICUをローテート中で生理学とエビデンスに基づいた集中治療を吸収しようともがいています笑。
今後は、内科専門医から集中治療専門医を目指し当院での研修を続けたいと思います。

~加藤駿晴先生の場合~

皆様こんにちは、医師3年目の加藤駿晴と申します。
私の実家は一般内科で開業しています。
将来はそこを引き継ごうと考えている私がどのようにして藤田医科大学病院の救急総合内科を選択するに至ったのかをご説明します。
文章を書くのがとても苦手なので箇条書きとさせていただきました。
ご容赦ください。

・初期研修の頃から関わりがある上級医が多く、チーム性+知識が豊富で人間的に面白い先生がたくさんいるので働きやすく、分からないことがあったら相談しやすい。
・救急外来に来て入院する患者さんを主科として引き受ける場合、最初から対応できるので、初診の情報の漏れが無いor少ない。あとから最初の印象を聞きたいとき、他科からだと聞きづらそうだが、同じ科だとそういった心配が要らない。
・朝のカンファレンスがとても教育的。日曜を除く毎朝8:30から医局で昨日救急外来から当科に入院となった患者さんのプレゼンテーションをする時間がある。後期研修医はプレゼンの練習になるし、質問されることで自分の足りない知識の気付きにも繋がる。また、上級医が過去に経験した類似症例のエピソードを聞く機会がある。エビデンスに基づいた医療を行うことはもちろんだが、それだけでは対処しきれない問題が起こった時に非常に参考になる。
・自分が将来実家の一般内科開業医を引き継ぐ予定なので、疾患や専門などを早い段階で絞らずに色々なものを診られる科というのは良い経験になる。
・休日病棟当番日や救急外来当直の時に院内には上級医が必ずいるため1人当番になることが無く、困った時に休日の先生に恐る恐る電話する心配がない。
・チーム性なので当直明けに1日仕事しないといけないということにならないため、休みたい時にしっかり休める。
・有給を使わずとも定期的に平日に休みがあり、一旦病棟業務から離れてじっくり勉強する時間が確保できる。
・プライベートで何かあった時に救急対応に慣れていれば適切に動ける。例えば、お客様の中で…、と言った時に、私の専門外だから…とならない

いかがだったでしょうか?
当科には研修医からそのまま入局される方も、他の病院からの方もみえます。
様々な文化が混じりあって救急総合内科の文化を生み出している。
しかし、その根底には共通したマインドを持った者たちが集まってきているのではないでしょうか。
また次回もお楽しみに。

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